第95回 知の拠点セミナー
第95回 知の拠点セミナー
講演1 「がんの無限増殖と創薬」 / 講演2 「福島県に生息する野生生物への放射線影響」
日時 | 令和2年2月21日(金) 18時00分~20時00分(※17時30分から受付開始) |
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場所 | 京都大学東京オフィス (東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング10階:アクセスマップ) JR、東京メトロ丸ノ内線「東京駅」直結。東京駅新幹線ホームより徒歩10分。丸の内北口改札出てすぐ。 ※令和元年6月より開催場所が変わりましたのでご注意ください。 |
プログラム |
- 第95回セミナー 申込ページ 2月19日(水) 16時まで (定員に達し次第締め切ります)
- お問い合わせ:setugouken-syomu[at]office.osaka-u.ac.jp まで
講演1:「がんの無限増殖と創薬」
松本 邦夫(金沢大学がん進展制御研究所 教授 )
1つの抗がん剤の発見によって、がんの撲滅につながったという例はありません。しかし、グリベックという抗がん剤の出現によって、白血病の一種である慢性骨髄性白血病患者の生存率は飛躍的に向上しました。グリベックはそれまでの抗がん剤とは異なる「分子標的薬」と呼ばれる抗がん剤です。
基礎研究から、正常細胞をがん細胞に変貌させる異常な遺伝子・タンパク質が多数発見されてきました。その結果、それらの異常な遺伝子・タンパク質をピンポイントで阻害する抗がん剤“分子標的薬”が次々に登場しています。
細胞が増える仕組み、がん細胞が無限の増殖能を獲得する仕組み、分子標的薬ががん細胞を阻止する仕組みについてお話しします。
講演2:「福島県に生息する野生生物への放射線影響」
三浦 富智(弘前大学被ばく医療総合研究所 准教授 )
放射線は直接的および間接的に生命の設計図であるDNAを損傷し、その一部が染色体異常として検出されます。
東日本大震災にともなう東京電力福島第一原子力発電所事故により広範囲の地域に放射性物質が放出されました。放射性物質汚染地域に生息している野生動物は、慢性的に体の外側(外部被ばく)と内側(内部被ばく)から被ばくしています。
本講演では、染色体異常解析を中心に、これまでのさまざまな野生動物を対象とした研究についてお話します。