第96回 知の拠点セミナー
第96回 知の拠点セミナー
講演1 「放射線被ばくと健康について」 / 講演2 「農業環境での放射性セシウムのふるまい
福島大学における共同利用・共同研究拠点の活動
(1) オブザバトリーサイトの活用
(2) アーカイブ土壌試料の活用」
日時 | 令和2年3月13日(金) 18時00分~20時00分(※17時30分から受付開始) |
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場所 | 京都大学東京オフィス (東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング10階:アクセスマップ) JR、東京メトロ丸ノ内線「東京駅」直結。東京駅新幹線ホームより徒歩10分。丸の内北口改札出てすぐ。 ※令和元年6月より開催場所が変わりましたのでご注意ください。 |
プログラム |
19:00-20:00
講演2 「農業環境での放射性セシウムのふるまい 福島大学における共同利用・共同研究拠点の活動 (1) オブザバトリーサイトの活用 (2) アーカイブ土壌試料の活用」 塚田 祥文(福島大学環境放射能研究所 所長/教授 ) ▼講演2の概要へ |
- 第96回セミナー 申込ページ 3月11日(水) 16時まで (定員に達し次第締め切ります)
- お問い合わせ:setugouken-syomu[at]office.osaka-u.ac.jp まで
※ 新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、
3/13(金)のセミナーは中止することになりました。
大変申し訳ございませんが、どうぞご了承ください。
講演1:「放射線被ばくと健康について」
田代 聡(広島大学原爆放射線医科学研究所 所長/教授 )
ヒトの遺伝情報が刻まれている染色体DNAは、自然界からの放射線被ばくや太陽光の紫外線などによる損傷を常に受けています。このため、ヒトの細胞には損傷された染色体DNAを修復する機構が備わっています。しかし、大量の放射線を被ばくしてしまうと正確にDNA損傷を修復することができず、染色体DNAに刻まれている遺伝情報の改変が引き起こされてしまいます。このような遺伝情報の改変が蓄積することが、白血病やがんなど放射線被ばくの人体影響として知られている様々な疾患につながると考えられています。しかし、病院でのCT検査などによる非常に低いレベルの放射線がどの程度健康に影響があるのかは不明です。
放射線被ばくで細胞にどのようなことが起こるのか、そのことが人の健康にどのような影響を与えるのか、についてお話しします。
講演2:「農業環境での放射性セシウムのふるまい
福島大学における共同利用・共同研究拠点の活動
(1) オブザバトリーサイトの活用
(2) アーカイブ土壌試料の活用」
塚田 祥文(福島大学環境放射能研究所 所長/教授 )
2011年の東京電力福島第一原子力発電所(FDNPS)事故によって放出された放射性セシウムが農業環境を汚染し、大きな打撃を受けています。これまでに行ってきた表土の剥ぎ取り除染、カリウム施用の徹底などにより、作物中放射性セシウム濃度が基準値を十分に下回るまでに低減しました。
農業環境から作物への放射性物質の移行経路を予測し、大気・土壌・灌漑水中放射性セシウムの存在形態と農業環境から植物への移行を解説します。また、福島大学環境放射能研究所が拠点化として取り組む研究例を紹介します